トリイミング
左の写真は分割直後の模型です。この次に行う作業はトリイミングといいます。歯を削った時、歯と被せ物の境目をマージンといいます。トリイミングは模型のマージンをきれいに削り出すことをいいます。被せ物を作る上で重要な所です。しかしこのトリイミング、普通の歯科医師の99.99%はやった事は無い作業です。このトリイミングは普段技工士さんがやっている工程です。
山本歯科医院はジルコニアフレームを病院内で作製しています。その過程でトリイミングをする必要があります。
今までやったことの無かったトリイミングという作業は、私に形成の大切さや形成の技術の向上をもたらすことになります。詳しくはこのページの最後までお読み下さい。
左の写真はベガという機械に実体顕微鏡(技工用マイクロスコープ)を付けている状態です。技工用マイクロスコープの倍率はトリイミングの際は20倍で行っています。20倍での作業は精密な作業で神経を使いますが、マージンへの私なりのこだわりの証でもあります。
下の写真の右はトリイミング前、そして左はトリイミング後です。写真で見るとトリイミングの作業が一目瞭然と思いますが、補綴物(被せ物)のマージン(境目)がくっきりしているのがおわかり頂けると思います。
トリイミングは技工士さんに任せきりの歯科医師が多いと思います。私も、デンツプライ社のサテライトシステムをを導入するまで、トリイミングをしたことはありません。20倍の実体顕微鏡もトリイミングのために購入しました。
左の写真はトリイミングをしている写真です。私は歯を削る際は4.5倍のカールツァイス社のEYE MAG PROを使っています。4.5倍で形成した物も20倍で拡大してみると、正直荒さが見えてきます。
最初の頃は正直驚きました。それは普通、自分の形成したマージンを20倍に拡大して見ることがないからです。しかし、自分の形成を20倍でじっくり冷静に見る事は、形成に関してさらなるレベルアップにつながったと思っています。