シロナ社のセレック(CEREC)を導入しました。このシステムは3D光学カメラによる光学印象採得を行い。修復物の作製を行うシステムです。分かり易く言い換えると、セレックはセラミックという歯と同じ色をした詰め物あるいは被せ物を作る機械です。最大の特徴として歯を削った後、特殊な3Dカメラで撮影します。その画像を元にコンピューター上で詰め物あるいは被せ物を設計します。それを別のミリングユニットという機械に情報を送るとその機械が設計した通りにブロックを削りだしてくれるという優れものです。
全世界で20年間の間に1500万症例が行われており、最先端の審美修復であり、機械による設計および作製が行えるので価格を抑えることが出来ます。削り出すブロックを変えることにより、強度や色合いなどが選択でき、患者様にご満足いただける美しさを提供できるようになりました。
デンツプライ社のサテライトシステムをを導入しました。歯と同じ色の被せ物はセラミックと言われる物です。その中でジルコニアと呼ばれる物があります。このシステムはジルコニアフレームを作るシステムです。ジルコニアは非常に強い強度を持っており、単冠(1本のを被せる)はもちろんブリッチ(3本以上)と呼ばれる欠損症例でも対応が出来ます。
ジルコニアの出現により、歯が抜けてしまった場合でもオールセラミックによる修復が出来るようになりました。ジルコニアのフレームが、ブリッチにより審美修復を可能にしたのです。セレックで出来ないような大きなブリッチも作製することが出来ます。ただブリッチは支える歯が残っていること、残っている歯がある程度健全であること(歯周病などが進行していると支える歯として利用できません)が必要条件です。
サテライトシステムのさらに詳しい解説ページへ
Kavo社のDIAGNOdent(ダイアグノデント)です。ダイアグノデントは、レーザー光を使いカリエスの進行具合を測定する器械です。精度は90%を超える物であり、操作はいたって簡単でレーザー光を当てるだけです。数値として出てきます。歯が黒くなったからといって必ずしもカリエスで深くなっているとは限りません。また見た目が大丈夫そうでも、数値が高かったら実際は穴が開いています。カリエスかカリエスでないか白黒付けてくれる日常臨床で手放せない機械です。
ダイアグノデントの値について別の所で詳しく触れていますので、そちらもご参考下さい。
ダイアグノデントが示す数字
カールツァイス社のEYE MAG PROです。双眼のルーペです。日々の臨床でこれを使用しています。倍率は4.5倍です。これを使っていると歯牙も4.5倍と大きく見えます。その分細かい仕事が出来るようになりかぶせ物などの精度は向上しています。正直ルーペを使わないと今では歯はとても小さく見えます。
実体顕微鏡、あるいは技工用マイクロスコープとも呼びます。拡大率は20倍です。模型などのマージンを見たり整えたりするときに使います。マージンとはかぶせる物と歯との境目のことです。
上手に歯を削ることはとても大切ですが、削った歯の型を取り、かぶせ物を作るために作る物を模型と言いますが、模型はかぶせ物の基となります。模型のマージンは実際かぶせ物のマージンになります。このマージンの適合はかぶせ物の適合を意味します。その為マージンを整える事は重要です。実際のマージンは幅1ミリ程度か場所によってはそれ以下です。そこを過不足無く削ることは私は20倍ぐらい拡大しないと怖くて出来ません。いい物を作るにはこだわらないといけない所があるようです。その為には実に頼もしい器械です。
この機械は一言で言うなら掃除機です。入れ歯を調整したり、仮の歯を作る時どうしても削りかすが出ます。その削りかすをこの機械が吸い取ってくれます。お陰で削りかすが服につくことも床を汚すこともなくなり、気持ち良く仕事が出来るようになりました。自由に動かすことが出来るのも便利です。
右側はベガに実体顕微鏡を付けているところです。
炭酸ガスレーザーは歯肉に対しての効果は素晴らしいです。口内炎や入れ歯で痛いところはたちどころに痛みが消えます。歯を抜いた後の出血も血が止まりにくい薬を飲んでいなければほぼその場で止血できます。痛くて腫れた所に当てると、一時的ではありますが痛みが消失します。日々の臨床で使わない日がないくらい活躍してくれる機械です。
この機械は歯を削るときに飛び散るかすを吸い取ってくれます。以前は顔や服に飛び散っていた欠片もこの口外バキュームが吸ってくれています。贅沢を言うならとても音が大きいです。
私は正直根管治療には自信があります。先生によって根充の方法も色々ありますが、私は垂直的加圧根充が優れていると思っています。それを支えているのはこの器械です。