Z冠の特徴は
z冠の最大の特徴は、価格です。価格が安いですが、フルジルコニアクラウンであるので、強度の心配は全くありません。単冠でも、ブリッチにも対応できる強度を有しております。
左の図はz冠の削除量を示した図です。歯を削る量がほぼ金属冠に匹敵する程度で、強度を維持できるのも特徴です。
z冠の最大の特徴は、価格です。価格が安いですが、フルジルコニアクラウンであるので、強度の心配は全くありません。単冠でも、ブリッチにも対応できる強度を有しております。
左の図はz冠の削除量を示した図です。歯を削る量がほぼ金属冠に匹敵する程度で、強度を維持できるのも特徴です。
Z冠について説明していきます。Z冠は「銀歯から白い歯へ」をキャッチフレーズにデンツプライ社が開発したフルジルコニアクラウンです。言い換えると、被せ物の全部をジルコニアセラミックで作った被せ物です。ジルコニア自体セラミックですから、オールセラミックスの仲間です。特記することはなによりも硬さです。分かりにくいと思いますが専門的な数値を出すと、曲げ強さは1200MPa(メガパスカルと読みます)です。これはジルコニアセラミックで説明していたセルコンが900MPaでしたから、セルコンより3割強度が増した事になります。
強度が増した事とジルコニアのみでの修復によりどんなメリットが生まれたのでしょう。ジルコニアフレームとそれを覆う審美性に優れたセラミックが今までの方法でした。当然、ジルコニアフレームの厚さとそれを覆うセラミックの2層があります。それぞれある程度の厚みが必要です。それが今度は1層で済みます。これにより単体で作ると歯を削る量が少なくで済みます。これは大きなメリットでしょう。それとジルコニアセラミックですから、単冠のみでなくブリッチで治す場合も可能です。
Z冠はのキャッチフレーズの「銀歯から白い歯へ」は、保険治療の銀歯(金パラジウム)をジルコニアセラミックの丈夫であるメリットを生かして、価格を安く設定して白い歯を提供しようとしています。良い事ばかりでなく、欠点もありそれはシェードの選択肢が少ないことです。このシェードに関しては次に述べていきます。
Z冠のシェードについて触れて行きたいと思います。Z冠のシェードは今の所3種類しか有りません。シェードが3種類しか無いのが、価格を下げている理由にもなっています。下の写真がその3種類です。左からホワイト、ライト、ミディアムの3シェードが出ています。デンツプライ社の方の話だと一番左のホワイトが一番売れているそうです。
Z冠にはスタンダード冠とプレミアム冠の2種類が有ります。山本歯科医院では今の所はスタンダード冠しか治療に取り入れていません。スタンダード冠はマテリアル(e-maxではブロックと読んでいる削りだす元の素材の事です)を削っただけで作成するものです。その為スタンダード冠は色が選べません、下のシェードでそのままで出来上がります。あくまでも参考程度しか書けませんが、プレミアム冠はスタンダード冠(ホワイト)に色を付けてさらに焼いたりステインを付けてより天然歯に近づけた物です。
このページを見ている方はおそらくZ冠のシェードにかなり興味があるのではないかと私としては思っています。実際の歯との色合いの違いは正直言葉では伝わらない所です。下の写真はZ冠とVITA(ビタ)のシェードガイドを並べた写真です。左からホワイト、ライト、ミディアムの順で並んでいます。それとこのVITAのシェードガイドは明るさの(明度)順で並べてあります。VITAのシェードガイドについてはシェードのページにそれなりに書いてありますので、興味がありましたら御覧ください。
VITAのシェードガイドを基準にしてシェードを考えると、日本人はA2からA3の範囲に大体の人が入ります。上の写真では右から2番目のシェードガイドがA2です。Z冠のミディアムでもA2より明るい色です。
写真に撮るとあまりそう見えてないのは、Z冠の特性もあります。Z冠の特性に光透過性が良いことがあります。光透過性に関しては説明するより左上の写真を見てもらったほうがわかりやすいと思います。Z冠は裏地の色を拾って見えてしまうので、下地が暗いと実際より暗く、明るいと明るく見えます。