形成用のバー
まず作製にあたり歯を削る道具を形成用のバーと私は呼んでいます。山本歯科医院では2種類の形成用のバーがあります。私は、松風さんのバー(松風とは販売元の名前です。左側のバーです)を主に使っています。松風さんのバーの特徴は2列の下の段は歯を削りやすく粗いですが、上の段は目が細かく出来ています。下段のバーで形を作り、上段のバーで研磨して面をきれいにします。同じ形の2種類の形成用のバーがあるので使いやすいので使っています。
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まず作製にあたり歯を削る道具を形成用のバーと私は呼んでいます。山本歯科医院では2種類の形成用のバーがあります。私は、松風さんのバー(松風とは販売元の名前です。左側のバーです)を主に使っています。松風さんのバーの特徴は2列の下の段は歯を削りやすく粗いですが、上の段は目が細かく出来ています。下段のバーで形を作り、上段のバーで研磨して面をきれいにします。同じ形の2種類の形成用のバーがあるので使いやすいので使っています。
形成において注意している点は、マージン部といって上の図の右側にあたる歯と歯ぐきの境目です。このマージン部の形を作るのは特にジルコニアセラミックスだけでなく、歯を削る上でいつも気を付けるところです。
よく削る量が多いと質問されますが、保険で被せるぎん歯に比べると削る量は多いです。保険の被せ物は金属だけで出来ていますから、白い部分がありません。そのため削る量も少なくて済みます。しかし、ジルコニアセラミックスは見た目の美しさが最大の魅力です。まずジルコニアの内面(ジルコニアフレーム)上の図でると左側の赤い部分がジルコニアフレームにあたります。このフレームの部分は審美と強度を兼ね備えた部分です。この部分の厚さは0.5ミリが標準的な厚さです。
その上にセラミックスを築盛していきます。上の図の左側の白い部分がそれにあたります。この部分は特に審美的な部分(歯を美しく作る部分)で、患者様の歯の色や色合いなどを表現する部分です。セラミックスで色を出すには0.6ミリ必要だと言われています。そのためマージン部は1ミリは必要になってきます。それゆえ保険のぎん歯に比べると形成に注意が必要になります。
その他に注意しているのは歯の薄さです。CAD/CAMと言う技術で作られるジルコニアセラミックスは、ベースというジルコニアフレームの元からバーで削り出します。そのため、バーより細い厚みは削り出せません。上の図の左側の0.9ミリという部分は削るバーの限界であり、この部分を細く作るのと削りだしが出来なくなり、下手をすると失敗の元になります。下の前歯の場合は注意が必要です。
臼歯部は、咬合圧といってかむ力が集中するところです。形成が角張っていると、そこに応力が集中するため丸みを帯びた形に仕上げます。
この絵はブリッチにジルコニアセラミックスを作製しているのを表しています。ブリッチはこのように両端の歯を削り、3本分の被せ物を作ります。2本で3本分の歯を回復する修復方法です。歯と歯の間に橋(ブリッチ)が架かっているように修復する方法です。
審美に優れたポーセレン、オールセラミックも以前は強度不足で、ブリッチは出来ませんでした。それがジルコニアに進化したことにより飛躍的に強度があがり、今まで無理であったブリッチを作製することが可能になりました。