反対咬合の治療方法、ムーシルドによる治療。
反対咬合の治療法は治療を開始する時期により大きく異なってきます。反対咬合1で顎の成長についてお話しましたが、上顎の顎の成長は10−12歳でだいたい90%位成長します。これは個人差がだいぶあるのでおおまかな目安と思って下さい。そこから矯正の治療期間を考えるとその2年以上前の8歳以下の年齢でしたら、ムーシールドによる矯正治療が効果的です。実際のムーシールドとは下の写真のような矯正装置です。
治療方法はいたって簡単で、このムーシールドを口の中に入れておくだけです。1日中入れていられたらそれこそ理想ですが、お子さんが学校から帰ってきてから次の日の朝まで頑張ってもらいます。正直入れているだけで良くなるのと疑問を感じる方もいるのではないでしょうか。
ムーシールドの効果はムーシールドの原理を説明すると分かりやすいと思います。ムーシールドは矯正治療において機能矯正装置というものに分類されます。ムーシールドは舌の筋肉としての機能(力)を、上顎を前方に押す力に変えて上顎が本来成長したい方向にその力を向けて、上顎の骨が成長しようとする機能を助け、上顎を前方に成長させます。しかもムーシールドを入れている間は下顎と接する事がないので、下顎の邪魔を受けなくて済みます。