まず、言葉の整理ですが、カリエスは歯科で言う虫歯のことです。虫歯、むし歯、カリエスも同じ意味ですが、ここでは虫歯で話を進めていきます。虫歯は、一体どうやって調べればいいと思いますか。
患者さんは、歯が黒くなったから虫歯になったといって、歯科医院に来る人もいますが、痛くなってから来る人が多いです。それでは歯医者さんはどうでしょう、私が思うに、色が黒いから虫歯だと言う先生は多いと思います。また、探針という先が少し細い道具で穴が開いていたり、引っかかると虫歯だという先生もいると思います。色々な方法が有りますが、山本歯科医院ではダイアグノデントという器械を使って虫歯かどうか調べます。
Ｋａｖｏ社のＤＩＡＧＮＯｄｅｎｔ（ダイアグノデント）です。ダイアグノデントは、レーザー光を使い虫歯の進行具合を測定する器械です。精度は９０％を超える物であり、操作はいたって簡単でレーザー光を当てるだけです。数値として出てきます。歯が黒くなったからといって必ずしも虫歯で深くなっているとは限りません。また見た目が大丈夫そうでも、数値が高かったら実際は穴が開いています。虫歯か虫歯でないか白黒付けてくれる日常臨床で手放せない機械です。
| ダイアグノデントの値 | 行う治療法 |
|---|---|
| 0 - 13 | 問題有りません。歯面清掃やブラッシング指導を行います |
| 14 - 20 | 注意を呼びかけます。フッ素の指導や予防処置をお勧めします。 |
| 21 - 29 | 虫歯の予備軍として注意を呼びかけます。フッ素の指導、ブラッシングの指導。必要により間食指導をします。患者のカリエスリスク、リコール間隔等に応じて予防処置 または保存修復治療をお勧めします。 |
| 30 ～ | 保存修復治療（場合により予防処置）を行っていきます。 |
１）かんや見た目で判断されず、再現性があり虫歯を数値化できる。
２）数値にすることにより、虫歯の深さが前回と比較や虫歯の管理が出来る。
３）虫歯の早期発見と適切な治療計画がたてられる。
４）虫歯の早期発見によりほとんど削らない治療を実践することが出来る。